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《ワインについて》
モン・リュイザンとフルミエールの2区画、計0.9haから生まれる特級クロ・ド・ラ・ロッシュ。1953-1965年植樹の古樹が、圧倒的な凝縮感を備えたワインを生み出します。
ワイルドベリーやカシス、ブラックベリー、オレンジピール、湿った土、スパイス、トーストやオークなどの奥深いアロマ。濃密な果実味が圧倒的な存在感を放ちながらも、生き生きとした酸とミネラルに力強く支えられ、見事な緊張感を湛えています。質感は驚くほど緻密で洗練され、フィニッシュは圧倒的に長く、塩味を帯びたミネラルが幾重にもなりながら深遠に続きます。
《生産者について》
モレ・サン・ドニに本拠を置き、テロワールの繊細な表情を描き出す名門、ユベール・リニエ。18世紀末にブドウ栽培農家としてスタートし、現在は5代目当主ローラン・リニエ氏のもと、世界的な評価を確立しています。
1970年代、栽培農家からドメーヌへと事業を拡大すると、その力強く個性に満ちたスタイルが高く評価され、名だたるレストランからの需要が急増。とりわけアメリカ市場において名声を広げていきました。その後、若くしてドメーヌを継いだロマン・リニエ氏が、従来のリッチで新樽を効かせたスタイルにフィネスと均整をもたらします。力強さとエレガンスを併せ持つスタイルへと生まれ変わったワインは、従来のファンのみならず、より広い層から支持を集めるようになりました。
2011年以降はビオロジック農法を導入し、畑でのアプローチも一層洗練されていきます。農薬に頼らず害虫被害を抑えるコンフュージョン・セクシャルの採用や、過度な耕作を避け土壌の生態系を守る取り組みなど、生物多様性を尊重した環境づくりを徹底。
醸造においても新樽比率を見直し、特級および1級で約30%、村名で約20%と抑えることで、テロワールの輪郭をより際立たせています。
総面積約9haの畑から生まれる24のキュヴェの中でも、フラッグシップは特級クロ・ド・ラ・ロッシュとシャルム・シャンベルタン。なかでもシャルム・シャンベルタンは、わずか0.08haの古樹から造られ、年間生産量は300本余と極めて希少な存在です。
時代の変化とともに進化し磨かれてきたスタイルと、テロワールへの揺るがぬ敬意。ユベール・リニエのワインには、モレ・サン・ドニの奥行きと気品が息づいています。
