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《ワインについて》
熟したブラックチェリーやプラム、シダーウッド、スパイス、スミレの花を思わせるフローラルで優雅なアロマ。果実味は豊かでありながら非常に洗練され、ダークチョコレートやココア、土を思わせる深みのあるニュアンスが重なります。タンニンはきめ細かく、しなやかな質感。上品で落ち着いた印象のメルローです。
《生産者について》
南アフリカのワイン史において、クラシック・シャルドネという概念を根付かせたパイオニア、デ・ウェホフ。決して有名な産地ではなかったロバートソンで、先見の明をもち、南アフリカワイン界全体に革命をもたらしてきました。
19世紀半ばに設立されたデ・ウェホフが転機を迎えたのは1972年。現当主ダニー・デュ・ヴェット氏がドイツの名門ガイゼンハイム大学で醸造学を学び帰国し、テロワール・ドリブンなワイン造りへと舵を切りました。当時、協同組合による大量生産が主流で南アフリカにおいては、新しい価値観の提示でもありました。
ロバートソンに広がる石灰岩質土壌は、ブルゴーニュをはじめとする世界有数のシャルドネ銘醸地に通じるもの。デ・ウェホフはその本質を見極め、ブルゴーニュから苗木を導入しました。現在では約250haの畑のうち85%をシャルドネが占め、「南アフリカ最高峰のシャルドネ生産者」と称されるまでに至っています。栽培はサステナブル農法を軸に、区画ごとの個性を尊重するブルゴーニュ的な哲学が貫かれています。
なかでも象徴的なのはトップキュヴェ「ザ・バトラー」。南アフリカでも最古とされる畑に植えられた、ボーヌの名畑クロ・デ・ムーシュ由来の苗木から生まれます。石灰質土壌とブルゴーニュの遺伝子が南アフリカの日差しの中で交差し、圧倒的な完成度へと昇華。CVC(Cape Vintner Classification)においても、白ワインとして初めてゴールド・ステータスに認定され、その格の高さを証明しています。
デ・ウェホフのワインは、南アフリカ最大のネダバーグ・ワインオークションにおいても幾度となく最高落札価格を記録。ブルゴーニュへの深い敬意を胸に抱きながら、ロバートソンという土地の可能性を信じ、その個性を磨き続けています。
