#熟成ワイン
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《ワインについて》
カベルネとメルロー、それぞれの個性を熟成感が優雅に包み込む2003年。ブラックベリーやカシス、熟したプラム、薪、土、タバコ、マッシュルーム、ドライハーブなどが絡み合う複雑なアロマが漂います。パレットには凝縮した果実味がなめらかに広がり、中盤にはクローヴやカカオなどのニュアンスが奥行きを与えています。タンニンは歳月によって丸みを帯び、しっかりとした骨格を保ちながらも、果実味との調和を奏でています。
《生産者について》
メドック北部のブレニャン村に家族経営で紡がれるシャトー・トゥール・オー・コサン。1877年以来、16世紀まで歴史を遡るクーリアン家によって代々受け継がれてきました。メドック最北部という決して華やかではない土地で、粛々と伝統を未来へと繋いでいます。
シャトーの名声を導いたのは、1980~90年代に当主フィリップ・クーリアン氏が行った改革。彼は格付シャトーに学び、ブドウの完熟度の見極め、厳格な収量の管理と選果、そして新樽での丁寧な熟成を徹底しました。今日では至って普遍的な手法も、当時のブレニャンでは先進的な取り組みでした。その結果、トゥール・オー・コサンはコストパフォーマンスに優れた高品質なメドックワインとして知られるようになりました。
畑は約18ha。シャトー・ポタンサックにもほど近い区画を含み、粘土石灰質と砂利質が複雑に入り混じる水はけの良い土壌が広がります。栽培はサステナブル農法をベースに、区画ごとの状態を細かく観察しながら管理。平均樹齢は50年と高く、深く根を張る古樹が土地の個性を豊かに表現しています。
収穫されたブドウは11基のコンクリートタンクで発酵。その後、30%前後の新樽を用いて約15か月熟成されます。過度な抽出や樽香を避けつつ、メドックらしい力強さと調和を追求しています。
格付シャトーのような華やかな肩書きを持たずとも、何世代にもわたり土地と向き合い、品質を磨き続けてきた家族の誠実さ。ラベルにも描かれている美しい風車が畑を見守り続けるように、メドックの伝統を守りながら、時代ごとの品質向上を積み重ねています。
