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《ワインについて》
ジュヴレ・シャンベルタン村内、ブロション方面に位置するACブルゴーニュ区画から生まれるキュヴェ。樹齢30-40年の古樹ブドウから造られます。熟したラズベリーやブラックベリー、スミレ、甘草、ブラックペッパー、湿った土などの混じる、落ち着きと奥行きを感じさせるアロマ。凝縮感のある果実味が力強く広がり、緻密なタンニンが存在感を与えます。美しくのびやかな酸が味わいのトーンを上げ、全体を明るく引き締めています。ジュヴレ・シャンベルタンを彷彿とさせる風格あるブルゴーニュ・ルージュです。
《生産者について》
グラン・クリュを持たずして、ジュヴレ・シャンベルタンを語る名門、ドメーヌ・ジェラール・セガン。ブルゴーニュでは偉大な畑を所有することが名声へ直結することも少なくありません。しかし、ジェラール・セガンは、その常識とは少し異なる道を歩んできました。土地の本質を誰よりも誠実に映し出すことを一世紀半以上にわたり体現し、今日では“ジュヴレらしさ”を知るために欠かせないドメーヌのひとつとして高く評価されています。
歴史は1850年頃、アレクシス・セガン氏がジュヴレ・シャンベルタンに小さな畑を所有していたことに始まります。彼はブドウの接ぎ木技術に精通し、フィロキセラ禍ではいち早くアメリカ系台木への接ぎ木を導入した先駆者の一人となりました。その卓越した技術は数々の賞を受賞し、栽培家として高い評価を築きます。
幾度もの世代交代を経ながら、第二次世界大戦前後の困難な時代にも接ぎ木技術と栽培を続け、1950年代から新たに畑を取得してドメーヌを再建。1977年に現当主ジェラール氏が加わり、自社元詰めを開始しました。
畑はジュヴレ・シャンベルタンを中心に展開。リュット・レゾネを基本とし、環境への負荷を抑え、健全な栽培を実践しています。中でも特筆すべきは1級クレピヨで、セガン家はこの畑の大部分を所有する生産者として知られています。また、シャンボール・ミュジニーにも畑を所有し、それぞれの村の個性を明確に表現しています。力強く骨格のあるジュヴレと、しなやかで優雅なシャンボール。対照的なスタイルを同じ哲学のもとで描き分けられるのは、セガンならではの強みです。
収穫はすべて手摘みで行い、選果も徹底。醸造設備も惜しまず、発酵に用いるタンクは最高級のものを揃えています。熟成には約20-50%の新樽を使用。野生酵母による自然発酵を採用し、基本的に清澄やろ過をせず瓶詰めされます。果実の純粋さと土地のニュアンスが素直に表れ、若いうちから親しみやすさを備えながらも、熟成によってさらに奥行きを増すワインへと仕上げられます。
170年以上にわたり受け継がれてきた畑への敬意と、土地を語らせるという一貫した理念。フィロキセラや戦禍を乗り越えた精神と栽培技術、そして土地への深い理解が重なり合うことで、グラン・クリュの有無を超えた価値を生み出しています。
