#熟成ワイン
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《ワインについて》
収穫量の約半分を格下げ、選び抜かれた果実のみで仕立てた2004年。アロマには熟したラズベリーやブルーベリー、ブラックベリー、ワイルドローズ、トリュフ、トーストしたオークなどが混じり、ブルゴーニュ的な印象を感じさせます。テクスチャーにはわずかに粒感があり、心地よい酸ときめ細かなタンニンが全体をしなやかに支えています。余韻にはグラファイトのニュアンス。若き日の豊かな果実味と熟成による複雑な表情が美しく調和しています。
《生産者について》
わずか6.5haの至宝、シャトー・フェティ・クリネ。シャトー・クリネやラトゥール・ア・ポムロールといった銘醸シャトーに囲まれ、ペトリュスからも数百メートルという一等地に位置しています。長らく注目されなかった小さなシャトーがオーナーの変遷により生まれ変わり、今日ではポムロールの隠れた実力派として高く評価されています。
シャトーの運営は1964年から2000年まで、長年にわたりペトリュスを擁するムエックス社に委ねられていました。2000年、かつての所有者であったシャスイユ家が再び完全な主導権を取り戻すと、若きジェレミー・シャスイユ氏がワイン造りの変革を始動。この決断が、シャトーの運命を大きく変えることとなります。
ポムロール西部に位置する畑は約7ha。砂利質、粘土質、砂質が複雑に入り組む土壌で1haあたり約8,000本という密植栽培を行い、ブドウ樹の根が地中深くまで張るのを競わせ、高い凝縮感を得ます。さらに、60hL/ha近くあった収量を大幅に削減し、グリーンハーヴェストを導入。全て手摘み収穫へ切り替え、より厳格な選果を徹底しました。これらの改善により、収量は32~40hL/haまで抑えられ、果実の密度と品質が飛躍的に向上しました。
醸造においてもジェレミー氏の哲学は明確です。収穫されたブドウは除梗前後の二段階で選果され、小型のコンクリートタンクおよびステンレスタンクで発酵。発酵後も1ヶ月近く果皮と接触させ、深い色調とエキスを抽出します。熟成には70~80%の新樽を使用し、ワインに豊かな質感と奥行きを与えます。徹底した品質追求により、ロバート・パーカーからも「ここ十数年で着実に力を伸ばしている」と称賛されています。
フランス屈指のワインコレクターとして知られるミシェル・ジャック・シャスイユ氏を父にもつジェレミー氏。「偉大なワインとは何か」を幼い頃から見続け、フェイティ・クリネをポムロールを代表するワインへ引き上げることを目標に、日々挑戦を続けています。
